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「ふたりはプリキュア Splash Star」 おすすめの3本

以前書いたものの第3弾。

 

今回はシリーズ第3作の「ふたりはプリキュア Splash Star」のおすすめの3本を書く。

 

ちなみに過去のものはこれ。

nave-janne7019.hatenablog.com

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1.第15話「ソフトボールは親子の絆」

今作序盤の傑作回といえば第8話「大好き! みのりと二人のお姉ちゃん」が真っ先に上がるが、個人的にこの回も同じくらいいい回だと思う。

 

この回のいいところは、親子関係の戦いへの絡め方。

敵であるドロドロンの策でソフトボールで絶不調になった日向咲を救うのは、パートナーの美翔舞ではなく、母・日向沙織だ。

それは、小さい頃、咲がはめたくても大きすぎたグローブを沙織が気分転換に使ってみたらどうかと勧めることによって期せずして引き起こされる。

この、親子の絆をピンチを打ち破るために用いるのでなく、結果として親子の絆がピンチを打ち破ってしまうという展開は歴代でもこの回だけだと思う(他にあったら申し訳ない)。

 

また、咲と沙織が二人で話すシーンは個人的にものすごく「Splash Starらしさ」を感じる。

今作には熱烈なファンが多い印象があるが、こういう独特のリズムや空気感がそうさせるのだろうと思う。

 

脚本の山下憲一さんは今作から「フレッシュプリキュア!」まで連続で参加し、安定して面白い脚本を書いている印象がある。

演出は後に「スマイルプリキュア!」でシリーズディレクターを務め、プリキュアオールスターズDXシリーズでも監督を務めることになる大塚隆史さん。

大塚さんはプリキュアファンから非常に高い支持率を得ているが、この回では日常・バトルの両面でその実力を堪能できる。

プリキュア親子回でも歴代屈指の傑作。

 

2.第22話「超オドロキ! 満と薫の衝撃告白!!」

この回は、今作の前半のクライマックスに本格的に突入する回。

 

この回で印象に残るのは大空の樹の下で交わされる満と薫のやり取り。

自らの思いと運命の間で揺れる満と薫の心が観ているこちらに強く伝わってくる。

歴代で、これほど心の葛藤が描かれた敵キャラクターは他に「フレッシュプリキュア!」のイースくらいではないか。

また、このやり取りを観ると、第1作「ふたりはプリキュア」におけるキリヤとの違いを考えずにはいられない。

ここらへんに関しては、また別の記事で書きたい。

 

咲と舞も決して脇に回らず、主役の存在感を発揮している。

咲は緊張感みなぎるこの回で、普段と変わらぬ明るさで物語を重くしすぎないでいてくれる。

舞は満と薫の心を揺さぶる言葉を投げかける。

その言葉を導くのは、舞の長所である観察力と思慮深さによってだ。

 

この回の展開は、満と薫、咲と舞、双方がふたりでなければ間違いなく成立しなかった。

やはり「ふたりはプリキュアシリーズ」において、ふたりでいることはとても大切にされていたのだと思う。

 

脚本は羽原大介さん。

毎度登場している気がするが、爆発力はすごいものがある。

演出は岩井隆央さん。

ニチアサのこの枠が小さい女の子向けに方針転換した「夢のクレヨン王国」から「魔法つかいプリキュア!」まで皆勤賞だった実力者。

とにかく脚本の力をしっかりと引き出してくれる演出家という印象がある。

4人の登場人物の心の動きを丁寧に描いた傑作。

 

3.第48話「最終決戦! 奪われた緑の郷!」 

今作は美しい自然とその自然の持つ力が非常に印象的だが、1年間描かれてきたそれらの集大成がこの回だと思う。

 

花が枯れ、鳥が飛ばなくなった世界の中で咲と舞を立ち上がらせるの、フラッピとチョッピが見つけた生命の可能性だった。

花が咲くための大地、鳥が飛ぶための空、そこに吹くかもしれない風、それを照らしているかもしれない月。

今作のオープニングテーマにもあるように、「生命ってたくましい」を強く感じさせられる。

後の「Yes!プリキュア5GoGo!」においても、一粒の種を用いて生命の可能性についての言及はなされているが、生命そのものではなく生命の生きる場所を用いて可能性を描いたのは、今作ならではだろう。

 

最後に咲、舞、満、薫の4人が変身してついに花鳥風月がそろうシーンは、ベタであっても1年間丁寧に積み上げたからこそ非常に感動的。

 

脚本は第15話と同じく山下憲一さん。

最終回手前の回を任されていることからも、今作で果たした役割の大きさがわかる。

演出も第15話と同じく大塚隆史さん。

この演出・脚本のタッグは今作では第25話でも登板しているが、これもまた雰囲気の違う楽しい回だ。

個人的にプリキュア史上でもトップ3に入ると思うスーパーバトル演出によって、単発で見ても素晴らしい回であることには間違いない。

しかし、第1話から通して観ると、1年間同じ作品を観ることの楽しさを存分に味わうことができる回。

 

終わりに

ふたりはプリキュア Splash Star」のおすすめの3本について書いたが、今作は全話を通しで見ることによって、その魅力が100%発揮されるタイプだと思う。

ぜひとも全話見ていただきたい。

商業面では苦戦した作品だが、その出来の良さはプリキュアシリーズというハイレベルな集団の中でも出色だと思う。

面白ければ売れるというわけではないのだということを強く感じさせる作品でもある。

次は「Yes!プリキュア5」について書こう。