鍋風呂

色々趣味について

勝手に平成を終わるために振り返る その2(本編)

平成もあと1ヶ月で終わるので、個人的に平成を振り返っていく。

今回は本。

個人的に印象に残っている平成発売の本(マンガを除く)を10本選んだ。

作者1人につき1本までにしたかったが・・・。

 

1.有栖川有栖「月光ゲーム Yの悲劇'88」

私のミステリの記念すべき1冊目。

この本が無ければこんなにミステリが好きにはなっていない。

誰にも犯行可能で誰もがアリバイを持たない状況で、現場に残された手掛かりをもとに犯人を絞り込み、たった1人に到達する解決編は当時小学生だった私にとって衝撃的過ぎた。

毎年のように読み返している私の原点。

 

2.青崎有吾「水族館の殺人」

11人の容疑者を犯人たるための条件を挙げていくことによってたった1人に絞り込む。

こう書くと「月光ゲーム Yの悲劇'88」と同じように見えるかもしれないが、こちらはクローズドサークルでないため、犯人を絞り込む難易度が上がっている。

文庫版の解説にあるように「フランス白粉の謎」を彷彿とさせる。

いや、もっと言ってしまえば「フランス白粉の謎」の進化版だ。

彼と同じ時代を生きているのは本当に幸せだ。

 

3.アンソロジー「競作 五十円玉二十枚の謎」

ぶっちゃけ収録作品の出来はそんなに良くない。

楽屋オチ的だったりするものも多いし、真正面から謎に挑んでるって感じではない。

しかし、この謎に大学時代にちょっと取り組んだ身としては忘れられない本だ。

参考:私的「五十円玉二十枚の謎」解答案 - 鍋風呂

  

4.城平京「小説 スパイラル〜推理の絆〜2 鋼鉄番長の密室」

タイトルからしてネタ感がやばいが、意外なことに結構出来がいい。

作中作の「番長の王国」はぜひとも単体の小説で読んでみたい。

作品的には「番長の王国」の無駄に暑苦しいノリが真相のカモフラージュになっているのが地味にうまい。

あとヒロインの牧野千景がかわいい。

でも一番かわいいのは結崎ひよのだ。

 

5.恩田陸ネバーランド

不安定な少年たちの紡ぎ出す関係性が愛おしくてたまらない。

恩田陸先生といえば風呂敷を広げるだけ広げておいて思いっきりぶん投げるイメージが強いが、この作品はきっちりまとめている。

そして、4人の少年たちの関係性が本当に魅力的に描かれている。

読めば読むほど愛おしさが募る作品。

 

6.辻仁成冷静と情熱のあいだ Blu」

読んだのはブームが過ぎてから数年後だったけど、とても面白かった。

こちらを選んだのは単純に後に読んだ作品だったから。

江國香織先生の方も素晴らしいし、どちらも読んでこその作品だと思う。

 

7.陳浩基「13・67」

海外作品にもっと目を向けたほうがいいと思わされた1作。

6本全てが違った魅力を持ちながら、通して読むと1冊の本に収まる物語になっている。

ミステリとしても基本を押さえた形になっておりGood。

1本目は刑事ものならではの展開で、試合に負けて勝負に勝ったという感じで好き。

 

8.高田純次「適当教典」

現代人が忘れている大切なことの全てがこの一冊に詰まっていると言っても過言ではない。

中学生の時にこれを読んで、将来は高田純次さんみたいになりたいと本気で思ったものだ。

でも、あんな風になるのってすごい難しいのよね。

だから芸能人なんだなぁ。

 

9. 張栩「勝利は10%から積み上げる」

日本囲碁界の歴史で3人しかいないグランドスラム達成者の張栩先生の勝負への考え方が分かる1冊。

囲碁の本だが人生にも通じるところのある内容で面白い。

昨年は9年ぶりとなる名人奪還を成し遂げたが、まだまだ張栩先生の番勝負を見たいのでタイトル戦線にガンガン食い込んでいってもらいたい。

 

10.有栖川有栖「双頭の悪魔」

やっぱり有栖川先生を1本しか入れないのは無理。

3度も読者への挑戦が挟まれる、フーダニットここに極まれりといった最高の小説。

最後の読者への挑戦の潔さがまた良い。

大掛かりな物理トリックもあっと驚くアリバイ崩しもなく、あるのは犯人当てのみ。

それでも、約700ページある長編小説が何の苦もなく読めてしまう。

やっぱりミステリってのは犯人当てなんだよ。

 

最後に

やっぱりミステリがメインになった。

ミステリ面白いもんね。

これからも面白い本に出会えますように。